「ワタリガニは日本のどこでも取れますが
ここの海のものは他とは全然違うんです。」
今は関空があり近年はりんくうタウンも賑やかになりましたが
観光ルートもあまりないこの街にわざわざ訪れる人が多いのが
大ぶりのわたりがにに負うところが大であると感じます。
身をじっくりと太らせることができる、深瀬のある茅渟の海は、
泉佐野から南、阪南市や岬町の沖は、特にわたりがにの成育に
適したところです。
全国の産地の方や、料理人さんに食べに来ていただき、
食べた感想を聞かせていただいたり、
自分自身も西日本のわたりがにを食べ歩いたり、取り寄せたりして、
さらに地元のわたりがにの味に自信を深めました。
良いワタリガニとは、もちろん見た目や、色
手にとった時の感触と、カニの重さでおおよその
良し悪しがわかりますが、30年たってもそれだけでは
判断できません。
まず最初に包丁を袴の上に刺したその瞬間に実感でき、
カニの良し悪しが完全にわかります。
3バイ潰して、1パイはお客さんには出せません。
難しいカニなんです。
2014年10月13日
わたりがにひとすじ 割烹松屋