月別アーカイブ: 2014年10月

ワタリガニの属性は。

わたりがにの属性は。

「ワタリガニ科ガザミ属ガザミ」

仲間には、近緑種で甲の表面に白色の雲状模様がある

「台湾ガザミ」と、白く縁どられた三個の紫色の斑紋がある

「蛇の目ガザミ」があります。

また、アメリカで人気があり、甲が固いので、

脱皮したてのかにを、まるごと食べる

「青がに」は、ソフトシェルと呼ばれている。

わたりがにひとすじ

割烹松屋

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あなたのために。

ますます御健勝のこととお喜び申し上げます。
日頃は大変お世話になっております。
 
このたびお付き合い頂くにあたり、私たちのお店作りや、考え方など、
お客様に考え方を評価等も含めまして充分ににご理解、
ご検討頂いたうえでお付き合い願いたいと思います。
納得頂けない場合は、無理にお勧めする事はありません。
お手数ですがじっくり読んで頂ければ幸甚に思います。
尚、ご不明な点がございましたら何なりとご質問くださいませ。
 
一、       私たちはわたりがに、はも くえ など天然物の本物の食材を、
     始め、上質な食材を使用しています。
     泉佐野産のお魚も伝えていきたいと思います。
一、       季節会席料理も地物をはじめ、旬のものを大切に考え、
     量より質にウエイトを置いています。
一、       私たちは安さや速さを売りにしていません。
     損得感覚のお料理は作りません。    
     そういうことはつまらないと思います。
     大切な方のおもてなしや、家族との絆を
     深めれるようなお店にしたいと思います。
     親と子の絆を肝に、お祝いごとに関して
     真剣に考えています。
 
一、       私たちは料理屋として日本の歴史や文化を大切にしています。
    特に日本の「食文化」については、
    その土地での風習やお祝い事での特徴などを伝えて行きたいと考えています。
     「日本の和」「和の心」を常に意識しながら、
     和に関係する会の方たちとの交流も意識的に実践し大切にしています。
     地元の活性化になれるように勤めます。
一、       私たちは第一次産業の農業、漁業を応援しています。
    そして元気になって頂きたいと思います。
    地産地消、身土不二などを意識しながら少しでも地元の食材を
    使用したいと思います。
    「食」がなくなれば人間は生きて行けないんです。
    大阪府の野菜の自給率は3%なんです。     
一、       私たちは「食」の大切さを伝えて行きたいと思います。
    ニュースレターや、料理教室などを開催して、「大切さ」を伝えています。  
    お客様との距離が縮み、直接お話が出来ますので、大変勉強になります。
一、       私たちとお客様とで価値の共有をしていきたいと思います。
    何の為に食事をするのか、一緒に考えさせて頂きたいと思います。
    五感を使い、幸せに楽しくお食事して頂きたいと願います。
    お客様と接客係りとの間で、歴史の話や、野菜、魚の話、
    健康の話など、たわいもない上質な会話ができればと。
    心と心でつながっていたいお互いの気持ちを大切にしたいと考えています。
    皆様のこれからの人生を心豊かなものにするための
    お手伝いをしたいと思います。
    「あなたと一緒にいる時間が楽しい」といわれるようなサービスを
    心がけたいと思います。
              わたりがにひとすじ 割烹松屋

泉州 茅渟の海が育んだ絶品のワタリガニ

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「ワタリガニは日本のどこでも取れますが

ここの海のものは他とは全然違うんです。」

今は関空があり近年はりんくうタウンも賑やかになりましたが

観光ルートもあまりないこの街にわざわざ訪れる人が多いのが

大ぶりのわたりがにに負うところが大であると感じます。

身をじっくりと太らせることができる、深瀬のある茅渟の海は、

泉佐野から南、阪南市や岬町の沖は、特にわたりがにの成育に

適したところです。

全国の産地の方や、料理人さんに食べに来ていただき、

食べた感想を聞かせていただいたり、

自分自身も西日本のわたりがにを食べ歩いたり、取り寄せたりして、

さらに地元のわたりがにの味に自信を深めました。

良いワタリガニとは、もちろん見た目や、色

手にとった時の感触と、カニの重さでおおよその

良し悪しがわかりますが、30年たってもそれだけでは

判断できません。

まず最初に包丁を袴の上に刺したその瞬間に実感でき、

カニの良し悪しが完全にわかります。

3バイ潰して、1パイはお客さんには出せません。

難しいカニなんです。

2014年10月13日

わたりがにひとすじ  割烹松屋

泉州 わたりがに物語

泉州 望郷のワタリガニ

冬の満月はオレンジ色を帯びていた。まもなく夜が明ける。

漆黒の海を、裸電球をぶら下げた漁船が一隻、また一隻と泉州の沖へ走り出す。うなるエンジン、頰をさす風。高速道路の照明が船上から遠くに見えた。

運がよければ出会えるかもしれない。幼いころ、よく食べたあのカニに。

大阪府岸和田市の港から沖合5キロの漁場についた。音揃政啓(おんぞろまさひろ)さん(53)ら3人の漁師が水深19メートルの海底へ網を下ろし、船を進める。かぎ爪状の鉄の漁具で底を掘り起こし、砂や泥土に隠れている魚を網に入れていく。

30分で引き揚げだ。膨らんだ網が海面から姿を現すと、カモメたちが追いかけてきた。

船尾のテーブルに網を広げた。シタビラメ、蝦蛄(しゃこ)が跳びはねる。漁師たちの声が飛んだ。

「カニはどうだ?」

魚介の山をかきわける。深緑色のトゲがピクリと動いた。

「ガザミ、入ったぞ」

探していたワタリガニ。暴れないようハサミをゴムで縛る。丸みがある。子もちのメスだ。

「赤いのが内子。いまが最高においしいよ。高級品だ。これで漁に勢いがつくね」

漁場をかえながら約10時間。21回網を入れ、カニは5匹だった。「昔はようけとれたけどな。今日はぼちぼち。いい値がつくよ」と音揃さんが言った。(高木智子)

■だんじりで出たのはしょうゆ味やった

朝5時、じんと冷える大阪・岸和田の港で競りが始まった。

みずみずしい魚介を各漁船の主がトロ箱に積んでいく。「ええかい、ええかい」。調子のいい声とともに、仲買人たちが競り落とす。音揃政啓さんのメスガニは1キロ3千円。やはり冬の子持ちのメスは値が高い。

ワタリガニは主に瀬戸内海全域や九州の内湾で取れる。博多の実家でも冬の朝といえば、ワタリガニのみそ汁だった。湯気の立つおわんにオレンジ色の内子や汁をしっとりと吸った身を見つけると、顔がほころんだっけ――。

大きさ、身づまり、味と三拍子そろう大阪産は抜群という。「大阪湾はえさが豊富。夏は脱皮にエネルギーを使うが、冬は栄養が体にまわる。味がよく、しっかりした身になる」と府立環境農林水産総合研究所の日下部敬之さんが教えてくれた。

大阪府泉佐野市で専門店にたどりついた。割烹(かっぽう)「松屋」だ。

「大阪のカニはどこよりも甘くて、濃い」と主人の濱田憲司さん(52)は言った。いけすには車で5分の泉佐野漁港から直送されたカニが200~300匹。生きたカニを客に見せ、その場でさばいていく。

内子を抱えたメスは11月から春先が旬。造りもいけるが、蒸すのが基本という。「ごちゃごちゃと手を加えないのが、楽しんでもらう最良の方法」

蒸し器で30分。湯気の先には朱、赤、柿色に染まった姿があった。両刃の包丁で縦に真っ二つに割る。胴に淡雪色の身がぎっちり詰まっていた。内子が甲羅の隅まで張りついている。食べ損ねると後悔するところだ。

強い甘みに体がのけぞった。「小さいころ食べたあの味や」

焼きガニは力強く、ねっとりしたコク。カニちりはしみ出したうまみを自らまとい、滋味がある。調理でこうも違うのか。

1970年代、ワタリガニはトロ箱に山積みされていた。安くてうまい、庶民の味だった。「ぎょうさん取れた時代は泉州も繊維産業が元気がよかった」と濱田さんは懐かしむ。

「だんじり祭りで出たカニはしょうゆ味やった」「兄貴と取り合ったな」。古き良き時代を語る客の姿に濱田さんは思う。

ノスタルジーを呼び起こす味なのだ、と。

なるほど。だから時折、私は無性に食べたくなるのだ。(文・高木智子 写真・林敏行)

■(取材余話から)寒さの中地道な作業

「冬の漁は約束はできないよ」

天候が荒れたら漁には出られない。水温が低いからワタリガニは動きが鈍くなり、土中に身を潜めている。1匹もとれないかもしれないよ――。取材を申し込んだ時、漁師の音揃(おんぞろ)政啓さんに念をおされた。

漁船の取材が初めてなうえ、天候などの不確定要素が重なり、不安が募った。

取材日は1月半ば。前夜に天気予報を確認すると、気温は零度に近いが、波は穏やかという。

早朝5時。大阪府岸和田市の漁港前で音揃さんと合流した。防寒着6枚を重ね着し、カイロを背中にはりつけての完全装備で臨んだ。音揃さんたちはゴルフ用のヒーター付きのジャケット。「海上の寒さは並大抵じゃないからね」。ライフジャケット、長靴を着用して、漁船「住吉丸」に乗り込んだ。

午前5時半、漁港にサイレンが響いた。出港の合図だ。住吉丸もエンジンをかけた。ぐんぐん港を離れていく。先に出た船が、海の色に溶けたのか、見えなくなった。漆黒の空が美しい。関西空港に照明がともっている。オレンジ色の満月はまもなく沈みそうだ。

モニターで漁場を探すのは音揃さんの息子の将仁さん(26)。将仁さんの友人、永嶋一也さん(25)も同乗している。「きのうの漁ではワタリガニは1匹だった。今日は大丈夫かな」なんて言うものだから、心配が募る。

夜明け前だった。3人が網がついた鉄製の漁具を左右両舷から海底に下ろし、「石桁網(いしけたあみ)漁業」が始まった。底引きのひとつだ。

網を引き揚げ、仕分け用のテーブルに広げた。ジャコエビ、蝦蛄(しゃこ)、アカシタ(シタビラメ)、ミミイカ、トリ貝、タコ……。売り物にならない小ぶりの魚は再び海へ。

カニが、いない。

1回目、2回目、3回目と空振り。空が白み始めたころの4回目だった。

「かかってる!」

深緑色をしたワタリガニだ。オールの形をした遊泳脚がついている。海流に乗れば一晩で数十キロは移動できる。「筋肉が発達して身がおいしいよ」と音揃さんが教えてくれた。

18歳から漁に出ている音揃さんによると、若いころは蝦蛄(しゃこ)やアナゴがもっととれたという。ワタリガニは4~5年に1度、当たり年がくるが、最近は低迷。台風や天敵タコの状況で左右されるという。

船上では漁師が作業の手を止めたところを見なかった。食事は朝も昼も3、4分。愛妻弁当をかきこんでいた。このときが唯一の休息だ。「遠くは明石海峡大橋六甲山、生駒山もくっきり見えるよね」。穏やかに景色を楽しんだのもつかの間、再び網を引き揚げる。魚介だけでなくゴミも混じって重たくなった網をたぐり寄せる。聞けば、100キロ近いというから重労働だ。

そんな話をしていたら、漁師を継いだ息子の将仁さんは言う。「地味な作業の繰り返し。でも漁師になってよかった。大阪湾の魚はおいしい。うちの夕食のおかずはごちそうだしね」

下船すると、ほかの船の漁師たちとすれ違うたびに質問が飛んできた。

「トイレ、どうしたの?」

記者に向けられた質問のほとんどが、その心配だった。出港して帰港までの10時間。漁船にトイレがなかったからだ。

「乗る前から水は一滴も飲んでませんから。なんとかなりました」。実のところ、緊急時に備えて、災害用簡易トイレを数個も持ち込んだ。加えて、お年寄りの介護用おむつをつけての取材だったのだ。

「寒のころが実にうまい」と聞き、味わう取材は2月に決めた。

泉佐野市市場東の割烹(かっぽう)「松屋」。「ワタリガニ一筋」とうたう。

主人の濱田憲司さん(52)は自称「わたりがに博士」。こよなくワタリガニを愛する様を、ブログや店のホームページ(http://www.kappo-matsuya.jp/)で発信している。

創業は1964年春。宮崎の漁師の家に生まれた父の敏雄さんが、18歳で関西に出てきて、泉佐野で料理店を始めた。

漁師町で育った敏雄さんは、ワタリガニの味の良さは知っていた。フグをまねてカニちりにしたところ評判に。その後、特注のオーブンで340度の高温で一気に加熱する「焼きがに」もメニューに加えた。

冬だからと、旬のメスガニを準備してくれた。

腹部の急所を千枚通しで突き刺した。3秒ほどでおとなしくなる。締めた直後のカニを真っ二つに割ると、はじけるようにウニの色をした内子が飛び出してきた。そのまま造りにするのだという。

泉州の繊維産業が盛んだったころ、トロ箱いっぱいにカニがよくとれた。料亭で食べるのはゴルフ帰りの男性ばかり。家庭への土産用にと濱田さんの母親が考案したのが、いま全国から注文が相次いでいる「カニ飯」だ。

生のカニと一緒に炊き込んだギンナン、ニンジンで彩りもいい。香ばしいしょうゆの香りが食欲をそそる。

なぜ全国から注文が来るのか。

地元の泉佐野市は財政的に苦境が続く。「泉佐野自慢のワタリガニを出してもらえませんか」と市から要請を受け、「ふるさと納税」の寄付者へのプレゼントを引き受けたという。

当初は、市役所から月に2~3個と聞いていたのに――。この1月だけで300件の注文が入り、数カ月待ちの状態だという。

「店としては、もうけがでないけれど、市を元気にするために協力したい」と踏ん張っているのだ。

やはりワタリガニには、ふるさとを感じさせる力があるのだ。(高木智子)

■(撮影余話から)海面に目こらす漁師追う

山を駆けるイノシシの次は、海を駆けるワタリガニ。英語でswimming crab(泳ぐカニ)というように、一日約40キロを移動するともいうカニを追い、漁船に同乗取材した。カニは捕れるか、写真は撮れるか。それよりもっと心配なことがあった。

船酔い。冬の泉州の海は荒れるという。週の半分、漁に出られないこともあるそうだ。以前、台風が接近した沖縄の離島で定期船が止まり、漁船で脱出した経験が頭をよぎる。当時の波は約4メートル。20キロ離れた隣の島まで約1時間。船のへりから頭を突き出し、涙目で海面を見続けた。今回は10時間。覚悟がいる長さだ。

いざ当日。酔い止めを飲み、前夜は9時に寝た。岸和田から出港すると、同乗させてくれた漁師の音揃政啓さんが「今日はべたなぎやね。普段はこんなやない」とにやり。堺市の工業地帯にある煙突から、まっすぐ煙が上っていた。

30分に一度のペースで引き上げる網の中に、カニは1匹いるかどうか。青茶色のカニをいち早く見つけ出そうと、漁師は海面に目をこらす。一部始終をデジタルカメラで撮影したが、モニターでの写真の再生を最小限にとどめ、下を向かないようにした。

大小のシタビラメ、体長5センチほどのジャコエビ、紅色の貝殻のトリガイ――。網の中の様々な魚種の仕分けを見ていると、時間はどんどん過ぎた。木くずやプラスチックゴミ、空き缶も交じる。青緑色の女性用下着が入っていることもあった。

昼から波が出た。煙突の煙が斜め45度にたなびく。音揃さんは「危ないからどっかにつかまってて」。撮影の手を止め、青空と光る水面、舞うカモメをぼんやり眺めた。帰港まで2時間。春を思わせる景色に、船酔いの不安は消えていた。(林敏行)

朝日新聞 関西味百景より

「わたりがに最後まで食べれました。」

先日、「私はご両親に何も

最近してないので

今回は最高に美味しいもの食べさせたい

父がワタリガニが大好きなので

よろしくお願いします。」と

リピーターのお客様より

ご予約が入りました。

お母様が食が細く

なんでも半分しか食べないそうです。

コースを考えていましたが

一人だけ違うのも変だからと

ワタリガニの錦コースを

頼まれました。

カニは全て、ほぐし、させていただきました。

するとお母様は最後のフルーツまで

全て食べていただきました。

ご両親、息子さん御夫婦も一緒になって

大変喜んでいただきました。

そんな風景ってほんとにいいもんです。

皆が笑って楽しい会話・・・最高です。

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わたりがにひとすじ

割烹松屋

今が旬の「わたりがにのオス」

松屋が自信を持って提供するワタリガニは

すべて大阪湾で水揚げされた希少な大ぶりの

ワタリガニを使用しています。

ワタリガニはカニの中では圧倒的な美味しさを

誇ります。

絹のようにきめ細かいワタリガニの食感ですが、

濃厚でコクがあります。

「オスがに」は、夏から秋にかけて

夏の盆のご馳走であったり

秋祭りのだんじり祭りのなくてはならないご馳走です。

お祝いごとにも喜ばれ、泉州地域では

真っ赤な色になるワタリガニは

今もなをお祝いごとにはなくてはならない

食材です。

メスガニとは、形や色が違うばかりでなく

オスのほうが身づまりが大変よく

味は一層濃厚です。

地元の漁師さんや、カニ好きなかたの多くは

「オスガにのみの美味しさが

本来のワタリの美味しさや!

オスがにがワタリの醍醐味や!!」

ともいわれています。

淡路島や有明海では押すしか食べない

地域もございます。

そして、お客様の中には

オスガにしか食べに来られない方も

たくさんおいでです。

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わたりがにひとすじ

割烹松屋