【食べることは、生きること】
〜人生の節目に、日本料理という贅沢を〜
食べることが好きな人は、ただお腹を満たしたいのではなく、
「誰かと一緒に過ごす時間を、かけがえのないものにしたい」と願っている方だと思います。
そしてそんな方こそ、割烹松屋のような店をずっと探してこられたのではないでしょうか。
たとえば、ご両親との食事。
一緒に食卓を囲める機会が、あと何回あるのか。
そう考えると、何気ない一日が、どれほど尊いものかに気づかされます。
還暦、喜寿、卒寿、ご結婚記念日やお子様の成長のお祝い――
そのひとつひとつを「ちゃんと祝いたい」と思う心があるからこそ、
料理の持つ意味も深くなります。
私たちがつくる料理は、ただ美味しいだけではありません。
時間をかけて育てられた地元の野菜。
命ある海の幸。
自然の恵みを、まっすぐに受け止め、誠実に仕込み、
その一皿に“今日という日を祝う意味”を込めてお出ししています。
ですが、今、料理人として危機感を抱いています。
物価の高騰。良質な食材の仕入れが難しくなり、
本物の調味料さえ手に入りにくくなってきました。
このままでは、心と体にやさしい「ほんまもんの日本料理」が食べられなくなるかもしれない――
だからこそ、どうかお願いしたいのです。
こういう時代だからこそ、
日本料理屋を、そして文化を守ろうとしている店を、もっと使ってください。
家族の記念日に、
大切な人との語らいに、
または、少し疲れた心を癒すために――
「やっぱり来てよかった」
「ここにしかない味がある」
そう思っていただけるよう、私たちは今日も厨房に立ち続けます。
料理は、人生そのもの。
割烹松屋での一皿が、あなたの“記憶に残る食事”になりますように。
割烹松屋 濱田