わたりがにを扱うという事 2


わたりがにを扱うという事。2

お世話になります。お元気ですか?
桜の花も満開で春爛漫ですね。

飲食店にとってはコロナも少しづつ
終息しこれからというときに
値上げや食材の高騰がじわじわ効いていたのが
4月で一気に倍ほど値上がっているものもあります。
本当にびっくりです。

さて、わたりがにを扱うという事ですが
わたりがにもこの3~4年で値段が
倍になってきました。

じわじわ上がるので私もとても気にしていましたが
自分の反省点も含めてえらいことになってきました。

経営が危ぶまれる段階まで来ていたことには
経営者失格ですね。

よく日本の飲食店は値段が安いと言われます。
欧米ではランチは3000円前後と聞きます。
世界では洗い場のバイトの時間給が
3000円から4000円というではないですか?
信じられません。
その代わり物価も高いので仕方がないようです。

わたりがにも蒸し蟹の商品を一匹出すのに
3匹くらい蒸してからその中から身詰まりの良いものを
1匹選んで出していきます。
そう、1匹出すのに3匹は蒸さないといけません
結構そこだけでもロスが多いんです。
勿論3匹とも良い蟹の時もありますが
そんなことは稀です(笑)

全てが蒸したり焼いたりできるわけではないのです。
料理に使えない蟹も2割以上出てきますので
精神的にも結構メンタルがやられます。
ですから、
今の値段も決して高いとは思っていません。

それがワタリガニを扱う事の難しさで
他にわたりがに専門店がない理由です。

今回もまた物価が上がり
料理代もぎりぎりのところまで
値上げは致しましたが
また上げないといけないことは
そう遠くはないと考えています。
ここ数年では「10万」のお店もたくさんできるでしょう。
10万以上の値段になるのも全然ありです。
これからの料理人を
目指す若い人たちのためにも夢のある
職業にしていくことが大切です。
もっと外に世界にプロモーションが必要ですね。
私も全くできていませんが。

私たちの時はブラックで当たりまえの時代
でしたので料理人を途中でやめる人も
少なくはなかったです。

大人である私たちが道をつけれるように
することが一つの夢であります。
実現できるよう頑張りたいと考えています。

あくまでも私の勝手な考えでございます。

頑張って参ります。

割烹松屋  濱田