記憶に残る食事と、社会を巡らせる物の価値


私は思います。
価値ある時間に、ふさわしい場所がある。

「もっと早く知りたかった」——そんな声が、私たちの励みです。

記念日や人生の節目、大切な人との語らい。
そんな“ちょっと特別な日”を、どこでどう過ごすか。
それは意外と難しい問いです。

落ち着いて話せる場所がいい。
料理はもちろん、雰囲気や接客にもこだわりたい。
でも気取らず、自然体でいられる空間がいい。
そしてなにより、「来てよかった」と、
心から思える時間を過ごしたい——

多くの方が抱えるそんな願い。けれど現実には、
「似たお店ばかりでどこに行っていいのかわからない。」
「良い空気感が流れるお店」
「自分の事を知ってくれるお店が一軒位欲しい。」
「もう何回も利用してるのに名前も知らない。」
「知りたいお店が見つからない。」
そんな経験をされた方も少なくありません。

私たち割烹松屋は、そんな“しっくりこない”の先にある、
本当に心に残る時間を提供したいと考えています。

料理は、地元泉佐野の恵みを大切にし、
旬を味わい尽くす一皿一皿。
そこに、温かくも程よい距離感の“おもてなし”を添えて、
お客様が「肩の力をふっと抜いて、「自分らしくいられる時間」を
過ごしていただけるよう心がけています。

実際にご来店いただいたお客様から、こんなお言葉をよくいただきます。
「もっと早く知っていれば、もっとたくさんの記念日をここで祝えたのに」
「両親を連れてきたかった。喜んでくれたはず。」
「泉佐野にこんなに居心地のいいお店があったなんて驚きました」
「特別な日だけじゃなくて、これからは“自分にご褒美をあげたい日”にも
来ようと思います」
「楽しもうと思

 けれど、まだまだこの空間の良さを知らない方がたくさんいらっしゃいます。
情報の多さゆえに、静かな魅力は目立ちにくく、
価値観の違いから“もったいない誤解”も生まれてしまう。

そして今、食材やガソリンをはじめ、あらゆるものの価格が高騰しています。
正直に申し上げて、当店のお料理も決して「安い」とは言えないかもしれません。
ですが、私たちは少しも“高い”とは思っていません。

これだけの想い、素材へのこだわり、心を尽くした時間。
価値あるものにこそ人は自然とお金を使うものだと信じています。
私たちは、ただ“食べていただく”のではなく、
その人の人生の中に、忘れられない風景を残すお手伝いがしたいのです。

食べることは、心を養うこと。
空間に身を置くことは、自分を整えること。
そして思い出をつくることは、人生に意味を添えること。

それが、当たり前のようでいて、
今の時代にはなかなか得難いものになりつつあります。

世界を見渡せば、日本ほど品質が高く、サービスも充実している国はありません。
けれどそれに見合った対価が支払われなければ、
この豊かさは持続しません。
社会が健やかに巡るためにも、
価値あるものには、ちゃんと価値を認めてあげることが必要だと思うのです。

割烹松屋は、お客様の「人生の教訓となるような時間」をご一緒に紡ぐ場所。
ただ食べるだけでなく、「来てよかった」「また明日から頑張ろう」と思える、
そんな心の灯がともる時間をお届けします。

どう使っていただくかは、お客様次第。
記念日でも、旅の途中でも、なんでもない日でも。
「誰かのことを大切に思っている」
「元気でいるだろうか?」
その気持ちがあるときに、
ふと思い出していただける、
そんな存在でありたいと願っています。

割烹松屋  濱田