最近のわたりがに事情

いつもいつも一年中、
仕入れの話をしていますが
今年のように辛かった、
もうやめるしかないと
思ったことはありませんでした。
罰ゲームのような感じで
蟹の値段が倍になったり
春先に蟹がすべて弱ったり
蟹がなくお客様を1週間分お断り
したりと、今までで初めての経験
ばかりでいささか心が折れました。
それでも前向きに考えて
松屋ブランド4年ふぐを
始めたり、色々なわたりがにの
漁師さんやSNSでも協力して
頂ける人とご縁ができ
なんとか頑張れました。
感謝しかないです。

令和5年も12月になりました。
今年は本当に色々なことがありましたが
大変お世話になりました。

12月もお店は混雑しますので
ご予約をお早めにしてくださいね。

ようやく内子も入り
旬を迎えるました。

割烹松屋  濱田

千葉九十九里浜 漁師飯野さん

「わたりがにの嬉しいご縁」

 

わたりがにの仕入れが大変なのは
いつも色々とお知らせさせて頂いて
います。この6月には蟹の仕入れができず
もうやめようと思ったくらい
厳しい現状は変わっていません。

そんな中で
今回は千葉の九十九里浜の
漁師さんから、「かにの仕入れ大変
なんですか?今千葉では大ぶりの蟹が
とてもたくさん取れているんです。
一度見てもらって、使えそうでしたら
お送りしましょうか?」と
電話がかかってきました。
千葉の九十九里浜で獲れるとは
知りませんでした。
久しぶりにうれしい出来事でしたが
千葉からでは流通が難しい、
豊洲からでさえ大阪本場までは
時間帯がうまくいかなかったこともあり
そこが解決すればうまくいくかも
しれないと思いました。
うまくいかなくても、私にとっては
前向きなお話で、
とても気遣ってくれてる感があり
嬉しかったです。
それから2日後
いつものように仕事が終わり
ご飯を食べていた23時ごろにインスタから
連絡が来ていました。
「これから大阪に行っていいですか?
次の日のお昼までには着くと思います。
かにで困っているなら協力しますよ。
水槽車で行きますので、
まずは蟹を見てください。」と書いていました。

そのあとすぐに電話もかかってきて
「良いですか?10時間くらいかかるかもしれ
ないですが?」
翌日のお昼前に来て頂きました!!
当たり前ですが千葉ナンバーです。
かなりお疲れの様子でしたが
「かに見てください!!」
「40キロかに持ってきました。
好きなだけとってください。」
見ると立派な蟹ばかり、
夢を見ているようでした。
さすがに40キロも水槽に入らないので
20キロ良い蟹ばかりを頂きました。感謝

息子さんと一緒に来て頂き
お店でお話をさせて頂きました。
「本当に来ちゃいました」
「わたりがには11月いっぱいまでしか
取れないのです。
差し網漁なので寒くなるとカニは
砂に潜って捕れません。」
色々と話をさせて頂き、
勉強になりました。

今回とても上質で希少な蟹を頂き
飯野さんの人間性や考え方にも

共感いたしました。
車でお帰りになる姿を見て

夫婦で嬉しくて涙が出ました。
もっと頑張らんといかんと
思いました。
今週は天候も悪く本当に
助かりました。
飯野さんこれからもよろしく
お付き合いください。

わたりがに専門店 割烹松屋 タイムアウトレビューより

たった5匹の「それ」を獲るのにかかる時間は約10時間。
その上、店では生きているものしか使わず、
非常に繊細なため扱いが難しい。
それでも2代目の大将が続けてきたのは
「自分がやめれば、一つの食文化が
途絶えてしまう」から。
ここは日本で唯一のワタリガニ専門店「割烹 松屋」だ。

ワタリガニ=小さなカニといった
イメージを持つ人が多いかもしれないが、
松屋の水槽に鎮座しているのは、
えりすぐられた大きなものばかり。
この立派で新鮮なワタリガニを堪能するには、
コースがおすすめだ。
「雅コース」(3万7400円、税込み)は
突き出しに始まり、
刺し身、「ほぐし身サラダ」「塩焼」「酒蒸し」、
そして「カニ飯」に「冷し」と、
その魅力を全方位から楽しむことができる。

ほぐし身サラダで使用されるのは、25種類以上もの野菜。トマトのエスプーマ、土佐酢のジュレがあしらわれた姿は色彩も豊かだ。一口食べるごとにほぐし身との新たなハーモニーが生まれ、最後まで感動が続く逸品である。

また、塩焼も必食だ。香ばしさに包まれながら、静岡県産の天然粗塩が引き出したわたりがにの濃厚な甘みに舌鼓を打つ、まさに至福の時。酒好きなら、最もだしが出る部分を追求し生み出すのに4年かかったという「カニ酒」もぜひ試したい。

伝統と革新の絶妙なバランスは、ひとえに大将のたゆまぬ努力ゆえ。「最近は20代の若いお客さんが増えてきている」というのにも深く納得だ。完全予約制なので事前の電話は忘れずに。

詳細

住所
大阪府泉佐野市市場東2-10-10
Osaka
アクセス
南海電鉄南海線・空港線『泉佐野』駅 徒歩15分
営業時間
12時00分~14時00分(L.O.13時30分)、17時30分~21時30分(L.O.21時)/定休日は月曜、第1・3火曜

全ての棘をとる。わたりがに職人

わたりがにには、
全身にたくさんの
棘があります。
一日が終わると手は腫れ
穴ぼこだらけです。
痛いですし、刺さるので
怖いですね。

しかし、お客様の安全に食べて頂くために
全ての棘をその都度
包丁で取っていきます。
これがまた難しい!
私にしか出来ません。

割烹松屋  濱田

ほんわかテレビでご紹介。

九月の初旬に
讀賣テレビ放送の
「大阪ほんわかテレビ」ご紹介頂きました。

ノンスタイルの石田さん
アインシュタイン稲田さんに
来て頂きました。

お造り 塩焼き かに飯を
食べてご紹介頂きました。

まだわたりがにの美味しさを知らない方に
知って頂くと嬉しいです。

割烹松屋 濱田

わたりがにの蒸し蟹の難しさ。

松屋ならではの大きな立派な
わたりがにの蒸し蟹です。
私たちがお客様に提供するのに
一番難しいのが蒸し蟹だという事を
ご存知ですか?

テイクアウトの蒸し蟹を完成させるのに
生きた蟹を蒸し蟹として使用するのですが
うまくいって2匹、普通は3匹は使用します。
要は一匹の蒸し蟹を作るのに2匹から3匹を
使うんですよ。
専門店としての苦悩です。

日本の海は本当にえらいことになってます。ワタリガニも。

日本の海は
大変なことに

なっています。

ワタリガニ激減・・・
“異変の海”理由は

ニュース解説

養殖魚の生産量が42年連続で
全国1位を誇る愛媛県。

一方、今、
瀬戸内海で天然魚の漁獲量が
落ち込んでいるという事実を知り、
実際の漁に同行しました。

※詳しくは動画で!

瀬戸内海の漁獲量
(魚類全般)を表したグラフです。

ピーク時(1977年)と比べ、
おととしは約3分の1に
落ち込んでいます。

燧灘のワタリガニは…

先月末、西条市壬生川で
燧灘のワタリガニ漁に同行しました。

すると…

10時間の漁で獲れたワタリガニは
わずかに5匹。

同じ日に燧灘で漁を行った
他の漁師に聞くと、
「ゼロ」や「1匹」など
ほとんど獲れていません。

地元の市場で聞くと
今シーズンのワタリガニは
例年のおよそ10分の1ということでした。

■漁師 近藤高行さん(29)
「昨シーズンは、いい日で
50匹は獲れていたが、
今シーズンは良くて二桁くらい。
ちょっと異常です」

■漁師 渡邊雄斗さん
「今年は異常なくらいおらん。
悪かったらゼロの日という日もあるし。
頭を抱えます」

ワタリガニ(がざみ)は
愛媛の瀬戸内海全体で
おおむね8年から10年程度の周期で
増減を繰り返し、
おととしは過去最低の
98トンを記録しています。

※※※

原因は?

県水産研究センター
栽培資源研究所(伊予市)で聞きました。

考えられる原因①海水温の上昇

加藤利弘所長によると、
地球温暖化の影響で燧灘の海水温は
この50年で0.9度上昇しています。

温暖化はワタリガニの生息域に
影響を与えていて、
加藤所長によると
かつては獲れなかった
東北の宮城県で漁獲が確認されています。

温暖化によって、瀬戸内海でも
魚介類の産卵場が変化したり、
幼稚魚の生存率が影響を受けたりする
可能性はあるということです。

考えられる原因②栄養塩の減少

栄養塩、馴染みが無い言葉ですが、
加藤所長は「“海の肥料”と
捉えてもらうと分かりやすい」と
説明します。

栄養塩は、窒素やリンなど塩類の総称で、
魚のエサとなる
植物・動物プランクトンをはじめ、
海藻やノリなどの増殖に必要な物質です。

瀬戸内海では、この栄養塩の減少が
確認されていて、このため
資源が連鎖的に減少している可能性を
加藤所長は指摘します。

瀬戸内海では近年、
ノリの不作が問題となっており、
主な原因は栄養塩の減少だと
考えられています。

考えられる原因③藻場の減少

藻場は、幼稚魚のいわば“保育場”です。

藻場は瀬戸内海を含む
全国の8割以上で減少し(=磯焼け)
魚が育ちづらい環境が
拡大していると言われています。

今、講じられる対策は…

地球規模の温暖化が原因の
①海水温の上昇については、
温室効果ガスの削減が考えられます。

②栄養塩の減少を
食い止めるためには
海底を掘り起こし、
海底の塩類を海水に供給する
海底耕うんという方法が
効果があるといわれています。
※愛媛では実施されていない

このほか、下水処理場の運転を
緩和することによって
ある程度汚れた排水を海に流し
塩類を供給することが出来ます。

③藻場の減少は、
藻場を再生しようという活動が
全国で行われていて、
西条市藻場づくり環境保全協議会では
2009年からアマモ場の保護のため
種子の採取や移植活動などを
行っています。

瀬戸内海の異変は
漁業者の所得減少に繋がる
重大な課題です。

泉佐野 松屋ブランドふぐ 4年ふぐ

新商品 泉佐野 松屋ブランドふぐ 4年ふぐ

泉佐野 松屋ブランド とらふぐへの情熱と思いを込めた想い。

上質なふぐをリーズナブルにより多くの人々に。

「泉佐野 松屋ブランド とらふぐ」は、四半世紀以上の歳月をかけて、培われたわたりがにからヒントを得ました。

今までわたりがにについて頭から一日も考えないことはなく全国の産地にも出向いてました。そこでたくさんの生産者や漁師さん、魚屋さんから色々と教えて頂き、お付き合いをさせて頂きました。

 

近年のコロナの影響により、材料やお酒、調味料などの値上げが相次ぎ、わたりがにも例外ではなく2倍以上に高騰しました。天然の美味しさは昔から伝統的に称えられてきましたが、海の環境の変化により、料理人や生産者は大変危惧しています。

 

このような状況の中で、「泉佐野 松屋ブランド とらふぐ」は、日本が誇る手間と技術で育て上げられた養殖のふぐに注力しています。熟成や加工の技術により、
上質なとらふぐを調理し生産者や魚屋さんの協力を得て、
4年物のとらふぐを確保しています。
そして、ふぐの食文化を今までの常識にとらわれず、新しい価値を探求し続けています。

 

「とらふぐ」といえば、冬の味覚の代表。しかし、私たちは産地を固定せず、全国から
自分たちで目利きをして4年物の大きなふぐを仕入れています。
養殖技術の進歩により、天然物に負けない美味しい魚を育てることが可能になりました。
徹底的に管理された環境の元で大切に育てられたとらふぐだからこその美味しさを、割烹松屋で皆様に味わっていただきたいと思います。

 

私たちの思いは、一年中、「夏」でも上質なふぐをリーズナブルに、より多くの人々に楽しんでいただくことです。私たちの料理を通じて、食べることで喜んで元気になり、思い出に残る食事のシーンを演出したいと強く感じています。これからも、日本が誇る手間と技術を持ち合わせた「泉佐野 松屋ブランド とらふぐ」をより多くの方々に体験していただくため、新たな姿を追求し続けてまいります。

泉佐野 松屋ブランド4年ふぐ

松屋ブランド4年ふぐ てっちりコース    16,500円

付だし 熟成てっさ 野菜の宝箱ふぐサラダ
香ばしいサクサク唐揚げ 肉厚おいしさたっぷりのてっちり
うまみ抜群たまごの雑炊  さっぱりデザート

 

松屋ブランド4年ふぐ てっちりコースとかに塩焼き 24,200円

 

 

食事時間2時間 ランチ ディナー