大阪万博 名古屋からお越しの常連のお客様。やっぱりこの時期はわたりがに。



◆良きご縁と、美味しいはじまり

5月に入り、気持ちの良い季節がやってきました。
今月最初のお客様は、なんと名古屋から毎年お越しくださるリピーターのご夫婦。
「松屋さんに来るついでに大阪万博にも寄ろうかと思って。これで主人にも良い言い訳になるでしょ」と、いつもの明るい笑顔で冗談を交えながら、今年も変わらぬご来店。お友達もご一緒に、お楽しみの“内子の季節”を目がけて来てくださいました。

「春に内子?」と不思議に思われる方も多い中、さすがは通のお客様。
この5月こそ、わたりがにの内子がぐんと増し、香りも旨味も極まる絶好の時期です。
「やっぱり塩焼きの内子は最高やね、ほんまに美味しいわ」と、心のこもった言葉を頂き、こちらこそ感謝でいっぱいです。

数あるお店の中から、遠方より松屋を選び、足を運んでくださるご縁。
このご縁を、私たちは何よりも大切にしていきたいと、改めて心から思いました。

そして今、松屋では“天然のくえ”も入荷しています。
このくえ、ただのくえではありません。
「わたりがにを極めた大将が、魂を込めてつくる天然くえ料理」。
実はこのクエこそ、私たちが本当に食べていただきたい逸品なんです。

とはいえ、お客様からは「松屋さんはわたりがにのお店でしょ、くえはまたの機会に」とのお声もよくいただきます。
そんな時、少し寂しそうな女将さん。
ですが、そこは流石です。すぐに笑顔でこう切り返します。
「わたりがにを極めた大将の天然くえ、食べてみたくないですか?」
その一言に、お客様もパッと笑顔に。「ほんまや、食べたいなぁ」と言ってくださる――そんな瞬間が、本当に嬉しく、励みになります。

私たち夫婦も一緒になって34年。
女将さんの機転と笑顔に、いまだに学ばされる日々です。
ありがたいご縁から始まった、幸先の良い5月。
これからも“本物の味”と“心の通う時間”を、皆様にお届けしてまいります。

どうぞ、引き続きお付き合いのほど、よろしくお願いいたします。