わたりがにの『こころのバリアフリー』 


『わたりがにの”こころのバリアフリー”』
“バリアフリー”という言葉を
近年よく耳にします。
私のお店にも、
車いすでご来店頂く方が年々多くなりました。
年齢を重ねたご両親が病気になられたり、
外に出なくなることに紐付いて
おしゃれをしなくなったりと、
自分がある程度の年を取ると
そういう心配することも多く
なるという経験をされると思います。
私の母も約5年間ほど、闘病生活を
繰り返していたこともあり、
息子としてそういう体験を身近で
感じていたことを思い出しました。
先日も糖尿病になられたお母さまを
娘さんが誘われて、
ご家族で松屋へ来て頂きました。
「最近は食べることにも興味がなく、
カラオケや旅行にも行かなくなり、
母は少し元気がなくなったんです。。
私としても心配で。。」と娘さん。
お昼にお越しいただき、
ワタリガニの会席料理を召し上がって
頂きました。
お越しになったときは少し顔が
緊張されていましたが、
楽しく和気あいあいと笑顔で
お食事をされていました。
娘さんもとても楽しそうで、
お母さまより娘さんの方が色々な
意味で嬉しそうな姿を
厨房からこっそり拝見していて、
私自身の心もホッと温められました。
そして、お母さまもわたりがにに
むさぼりついていただきながら、
ついに満面の笑みを
見せていただきました。
私は感じました。
「娘さんとの食事を通して、
お母さまの心のバリア(壁)を
取り除けることに成功したのだな」と。
ご家族であれば、尚更大切に
思う相手の気持ちに寄り添い、
”外食する”という非日常を
体験することで、
心も体も元気になって
くるのだと思います。
そういう気持ちが、
お母さまにとってどんなことよりも
心が晴れて、
家族に対しても安心感と信頼が
改めて生まれるのだと思いました。
皆さんも。
大切な方や特にご両親を誘って、
楽しく笑顔になるような思い出に
残るお話を松屋のテーブル席を
使ってみてください。
お昼の方がいいかもしれませんね。
割烹松屋 濱田