日別アーカイブ: 2023年5月9日

わたりがに専門店で来年60周年。

◎来年60周年にあたり
来年で両親から始まった割烹松屋も
60周年を迎えます。
私に代わってから30年がたちました。
バブル崩壊からコロナまで色々と苦境も
ありながらなんとか知恵を出しながら
頑張って参りました。
やはりバブル崩壊の時が一番
しんどかったように思います。

しかし昨今、食材や調味料、
電気やガスに至るまですべて値上げです。
それ以上に上質なわたりがにの
値段は倍近くにもなりました。
希少な特性の為、お金をいくら出しても、
手に入らないことも多くあります。
蟹が少なくなっていることと、
天候などの自然が相手になります。
今年のゴールデンウイーク前は時化で
10日間蟹が入ってきませんでした。
そうなるとまた値段が高騰します。
そうなると私たちも値段をあげざるを得ません。
蟹のコースの予約が入って忙しくても
儲からないんです。
このままでは存続も危ぶまれます。
どう考えれば良いのか初めて途方にくれました。
今年に入って、ずっとそのことばかりを考えています。

ただ単に食材を仕入れて、
調味料やガスを使って調理したものを
ゲストに出して終わりではありません。

それまでの段取りや仕込み、
部屋のしつらいや、
香りやお花まで
大層なことはできませんが、
来店されるゲストの事を色々と想像しながら
喜んで頂くために、
一期一会を感じながら毎日
いくつもの作業をしていきます。
ですから、目に見えない作業なんですが、
そこを手間暇を加えることが
料理でも準備でも当たり前の
作業なんです。
といってもゲストの方にそれは関係の
ない事ですから隠し味のようなものです。

私たちが常日頃から考えていることは
確かに美味しい蟹を楽しみに食べに
来て頂いています
ご家族や友人とお祝い事やお誕生日
として来店して頂いていますが
私は「人とひと」「つながり」
だと思っています。
楽しもうとする気持ちと
喜んで頂こうと思う気持ちの
行ったり来たりだと考えいます。
お客様とお話をすることで
関係を深めたいと思います。
そして食事をして楽しかったことが
思い出となり
それを胸に刻んで明日からの
仕事や趣味にも頑張れるんだと考えています。
勝手な想いを書かせて頂きましたが
少しでも共感できることがございましたら
是非又、松屋で食事をしに来て下さい。
そして元気になってください。
お会いできることを楽しみにしています。

コースの金額はこれからも上がり
続けるのだと思います。
でも私たちはゲストのお顔だけは見えている
店作りを考えていますのでよろしくお願いします。
割烹松屋 濱田