日別アーカイブ: 2023年3月6日

わたりがにを専門に扱うという事 1 

わたりがにを専門に扱うという事

わたりがにの旬はいつですか?

「わたりがにの旬はいつですか?」
「いつが一番美味しいですか」と
お客様に良く尋ねられます。

ご存知だと思いますが、
わたりがにには、オスとメスで
旬が違います。
オスは夏場
メスは年末から春です。

「一番美味しいのはいつか?」の問いには
今が一番美味しいと言います。

私はワタリガニをもう40年ほど扱っていますが
私でさえ、触っても良し悪しを判断することは
容易ではありません。

生きた上質のわたりがにを仕入れるところから
ですので、大変苦労します。

20年位前までは地元でもわたりがには
安定した値段で、上質な蟹の仕入れができましたが
いまではそれも過去の話です。

わたりがにを仕入れて水槽に入れて
も一週間くらいしか生きていませんし、
毎日1割ほど死んでしまいます。

通販やテイクアウトでは
1匹の蒸し蟹をお客様に提供するのにも
2.3匹は蒸します。
その中から良いものを
提供します。
蒸してみないとわかりませんし
良いものしか提供しません。
本当にロスが多い食材です。

それくらい、わたりがにを扱う事は
むずかしく忍耐のいる仕事です。

私はこの仕事を両親から受け継がせてもらいましたが
自分で経営してみると
しっかりした覚悟が必要です。

でも、わたりがに専門店というのは
今の所私のお店しかありません。
365日、いつ来ても活きたわたりがにがあり
わたりがに料理しかないのは
うちの強みでもあります。

今回、いろいろな食材や、調味料など
想像以上に値上げが続いています。
わたりがにを見ても昨年から
約2倍の値上がりです。

そういう事も含めて
わたりがにを扱えという事を
お話していきたいと思います。

割烹松屋  濱田