車椅子で楽しいお食事を。娘さんの想い。


 

「車椅子 流動食 娘様の想」

お母様に障害があり「車椅子でも来店できるか?」
お店まで娘さまが二人で、ご相談にいらっしゃいました。
「わたりがにを食べたいというんです!施設に入っていて
流動食しかあまり食べていないのですがお願いできますか?」
「母はあまり食べることもできず好き嫌いも多いんですが
ワタリガニがとても昔から好きだったので。」という内容でした。

当日お母様と一緒にこられました。
気になったのは、お母様が笑顔でなかったこと。

私はお母様の病気がどんな具合か、わからなかったので仕方がないのですが…
緊張していたのでしょうか?
よくあるのがお母様の意思ではなく娘さんたちの思いの方が強い時にありがちなことがありますが。

食事が始まりました。
打ち合わせどうり、なるべく細かくして喉を通るように考えました。
八寸や野菜はすべて細かく刻ませていただき
飲み込めるように、カニの身もなめらかにして食べていただきました。

「かぶら蒸しと、かにちりが一番おいしかった」と
お母様がおっしゃられていました。

私たちが日頃考えている「食事を通じて元気に笑顔になっていただき
昔のように自信を取り戻して欲しい。」という
思いが実現できたと大変嬉しく思っています。

お母様が早くワタリガニが食べたいと言ってカニの箸置きを、
お箸でつまんでいた光景は忘れることができません。
いつまでもお元気でいてくださいね。

私の周りでも、両親が年をとってきて移動手段が車椅子になり、食事が進まない、美味しくないといった声をよく耳にします。
私の母もそういう一人です。

食べることの楽しさはやはり重要だと感じます。
食べられたことの自信がまた一歩人生が楽しくなるのではないかと、みなさんを見ていて感じました。
これを読まれた方で、何かあれば気軽にお問い合わせください。
一緒に頑張りましょう。